新型コロナウイルス感染症の流行により、肺感染症の怖さや基礎疾患管理の大切さをご理解いただく機会になりました。さて、今回は肺炎球菌ワクチン予防接種のご案内になります。ご存じですか、肺炎球菌ワクチン。
当院では、呼吸器疾患や糖尿病を中心に診療していることから、定期通院中のほとんどの方が、いわゆる ”基礎疾患あり” に該当します。つまり、新型コロナウイルス感染症だけではなく、インフルエンザや肺炎をはじめとした感染症に罹患しやすく、また重篤化しやすくもあるため、その対策が必要となります。
手洗いやマスクなどの一般的な感染対策に加え、ワクチンによる予防が重要ですが、インフルエンザワクチンはいうまでもなく一般的になっています。一方、肺炎球菌ワクチンは聞き慣れない方もいるかもしれませんが、定期接種制度が開始されて以降、接種率が上昇しています。
さて、どちらのワクチンが優先されるべきなのでしょうか? 例えばインフルエンザが重篤化する場合、インフルエンザだけが悪さするのではなく、多くは肺炎球菌性肺炎を中心とした他の感染症を合併することにより悪化します。こういった点から、両方とも接種することが重要であるとされています。
また、肺炎球菌ワクチンは、1回の接種で約5年間効果が持続します。インフルエンザワクチンと最も異なる点です。よって、肺炎球菌ワクチンは季節を問わず、いつでも接種することができます。そもそも、定期接種の年齢に該当しなくても、基礎疾患があり、リスクの高い方は、直ちに接種すべきですので、いつでもご相談下さい。
助成に関しては、やや複雑ですので、津市 健康福祉部 健康づくり課のサイトをご参照下さい。