COPD (慢性閉塞性肺疾患)

COPD (慢性閉塞性肺疾患) とは、肺癌と並ぶ呼吸器タバコ病の代表です。Chronic Obstructive Pulmonary Disease (慢性閉塞性肺疾患)の頭文字を取ってCOPD (シーオーピーディー)です。

数年前からCMなどでもさかんに啓蒙活動が行われていますので、耳にされたこともあるかもしれません。しかし患者さんに「COPDって知っていますか?」とたずねても、知らないと言われることがほとんどです…。「肺気腫って知っていますか?」とたずねると、何となくわかってもらえます。COPDは、認知度という点では、まだまだですね。高いところから大きな声で叫んでも、多分届かない、そう思います。私なりの啓蒙活動としては、一人一人に丁寧に、こつこつお声掛けし、いつまでも継続することです。

さて、そんなCOPDですが、日本呼吸器学会から、『COPD診断と治療のためのガイドライン (第4版)』が発刊されており、これに沿った診療を行います。その病態ですが、タバコ煙を長期にわたり吸入することで、気管支や肺に慢性的な炎症が起こります。その結果、気管支の壁が厚くなり、逆に内腔側は狭窄してしまいます (①慢性気管支炎)。一方、肺の方では、肺胞が破壊され、肺全体がスカスカのスポンジのようになってしまいます (②肺気腫)。これらのため、せっかく呼吸をしても、空気の流れが邪魔されてしまい、気流閉塞や気流制限がかかってしまいます。やがて、咳・ゼーゼー・呼吸苦・労作時呼吸困難・階段や坂道を中心とした長距離の歩行困難などの症状につながります。

自覚症状の確認や、喫煙歴などの問診により、COPDを疑うことができます。指先の簡単なモニターで、酸素の値を測定することもできます。そして検査ですね。まず呼吸機能検査でCOPDと診断とし、その病期 (Ⅰ~Ⅳ期)を決定します。ここで私の診療の工夫ですが、画像検査により、患者さんご自身の肺の構造やCOPDによる構造破壊を、つまりどれだけ肺が壊れているかを見て頂くようにしています。残念ながら、壊れた肺は元には戻りませんので、残った肺でいかにやりくりするかをじっくり一緒に考えます。

ここで助けになるのが、気管支拡張薬です。吸入することで、気管支を拡張させ、残った肺をうまく使うことが可能になります。病気を理解して頂くことで、治療の動機付けやその継続につながるものと思います。禁煙 (⇒3-E、禁煙外来)もお願いしますね。各論はまた追って、投稿させて頂きます。

文章中に何度もCOPDと記載しました。少しは啓蒙できたでしょうか?