koharunomori のすべての投稿

肺炎球菌ワクチン

新型コロナウイルス感染症の流行も一段落し、当院も通常の診療体制に戻っていますが、肺感染症の怖さや基礎疾患管理の大切さをご理解いただく良い機会になったと思います。さて、今回は肺炎球菌ワクチン予防接種のご案内になります。津市より65歳以上を対象とした定期接種の案内通知の郵送があったようで、問い合わせが増えています。

当院では、呼吸器疾患や糖尿病を中心に診療していることから、定期通院中のほとんどの方が、いわゆる ”基礎疾患あり” に該当します。つまり、新型コロナウイルス感染症だけではなく、インフルエンザや肺炎をはじめとした感染症に罹患しやすく、また重篤化しやすくもあるため、その対策が必要となります。

手洗いやマスクなどの一般的な感染対策に加え、ワクチンによる予防が重要ですが、インフルエンザワクチンはいうまでもなく一般的になっています。一方、肺炎球菌ワクチンは聞き慣れない方もいるかもしれませんが、定期接種制度が開始されて以降、接種率が上昇しています。

さて、どちらのワクチンが優先されるべきなのでしょうか? 例えばインフルエンザが重篤化する場合、インフルエンザだけが悪さするのではなく、多くは肺炎球菌性肺炎を中心とした他の感染症を合併することにより悪化します。こういった点から、両方とも接種することが重要であるとされています。

また、肺炎球菌ワクチンは、1回の接種で約5年間効果が持続します。インフルエンザワクチンと最も異なる点です。よって、肺炎球菌ワクチンは季節を問わず、いつでも接種することができます。そもそも、定期接種の年齢に該当しなくても、基礎疾患があり、リスクの高い方は、直ちに接種すべきですので、いつでもご相談下さい。

助成に関しては、やや複雑ですので、津市 健康福祉部 健康づくり課のサイトをご参照下さい。

開院2周年

皆さまのおかげさまで、本日5月14日、開院2周年を迎えることができました。私たちはまだまだ自粛自戒ですが、世の中はそろそろ晴れてもらいたいものです。お祝いは『PINEDE』さんのおいしいケーキでした。それではスタッフ一同、心新たに頑張ります。

ご迷惑とご心配をおかけしました。

4月9日(木)の起床時に、37.5℃の発熱と咽頭痛を認めたため、お休みさせていただき、自宅に待機しました。結局、持病の扁桃炎の再燃で、翌日には解熱しました。よりによってこの時期に…。

土曜日からは誰もいない診療所に出てきて、事務仕事をしています。ぼんやりしていると、もうすぐ開院2年であることにふと気付きましたが、そういえば今回が初めての病欠でした。たった2日間休んだだけで、盆栽の葉がしおれており、何となくここにいなければならない気はしました。

新型コロナウイルス感染症が流行してよかったことなんて考える人はいないと思いますが、体調を崩した者が名乗り出ることができる社会になったらいいかもしれませんね。また、私の不在時にマスクを提供して頂いた方、それ以上に感じるものがありました。本当にありがとうございました。

情報は公開し、患者の皆さんが安全に受診していただけるよう努めます。ここで仕切り直して、明日から3年目のつもりで、また頑張ります。ご迷惑とご心配をおかけしました。

新型コロナウイルス感染症 Q&A

当院では新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の診断や治療はできません。しかし現場では、毎日朝から晩まで、新型コロナウイルス感染症の話題で、異様な状況となっています。問い合わせも非常に多く、その全てにお答えすることができません。よくある質問についてQ&Aとして、現時点(2020.4.19)での当院の見解や対応について、簡単にお伝えすることとしました。開業医である私の立場からは、①感染者、②定期通院中の患者、③スタッフを守ることが重要と考えています。①感染が疑われる患者さんは、保健所に連絡し、しかるべき医療機関の受診を促すことが必要です。また②③に関しては、例えば3月末に、当院のスタッフが発熱(37.5℃未満)を認めました。直ちに帰宅させ、保健所に連絡し、私の判断で、翌日は半数以下のスタッフでの診療体制としました。早速、「あんたとこコロナか?」「ちゃんと保健所に連絡したんか?」などの声があり、スタッフに嫌な思いをさせました。幸いにもその後、全スタッフに発熱は認めず、一安心しています。このように状況に応じて、ブレーキをかけながらの診療体制になりますことをご容赦頂きたく思います。ゴーグルはない、ガウンはない、マスクは底をつきそうな状況での診療であることにも加筆しておきたいと思います。悪いのはコロナ、誰も悪くない。徹底して基礎疾患の診療を続けてまいりたいと思います。当院に定期通院中の患者さんは、とても落ち着いて対応されていると思います。

厚生労働省 新型コロナウイルス感染症について
三重県 新型コロナウイルス感染症について
津保健所 帰国者・接触者相談センター 059-223-5184

Q1 熱があります。どうしたらいいですか?

厚生労働省の指針に従い、①風邪の症状や37.5度以上の熱が4日以上続く、②強いだるさや息苦しさがある場合は、定期通院中の患者さんであっても、保健所に相談してもらっています。むやみに病院に駆け込まず、まず様子を見て下さい。大きな病院では「まずは近くで診てもらって」などと間違った指示で受診を断るケースが相次いでおり、患者の皆さんを思うと残念です。

Q2 PCR検査はしてもらえますか?

当院ではできません。

Q3 咳が続きます。どうしたらいいですか?

咳は、感染症・アレルギー(喘息や咳ぜんそく)・その他疾患で起こりうる症状です。鑑別は難しいですが、一般に感染症では熱や痰の症状を伴うことが多く、熱を伴う場合はQ1をご参照下さい。一方、3週間以上など咳の持続期間が長い場合は、アレルギーである可能性が高くなります。ご相談いただければ対応させていただきます。

Q4 アレルギーによる咳なのに、間違えられて困っています。

新型コロナウイルス感染症の流行のため、より難しい問題となりました。特に現在は、花粉によるアレルギーや黄砂による物理刺激などにより、咳の出やすいシーズンであることから、患者の皆さんの苦悩が目に見えます。通院中の方には、できる限り治療を強化したいと思います。

Q5 喘息の吸入薬をオルベスコに替えて下さい。

オルベスコとは吸入ステロイド剤であり、気管支喘息の治療薬です。日本感染症学会から、新型コロナウイルス感染症に有効であると3例の報告があり話題となりました。本当に効果があればよいですが、無治療での軽快例の報告もありますので、まだまだ情報集積中とのことです。感染予防目的では使用できないことも明記されています。喘息治療のよい薬剤ですので当院では多用してきましたが、供給困難に陥っており、新規の処方が制限され困っています。また吸入ステロイド剤と気管支拡張剤の合剤(シムビコート・フルティフォーム・レルベアなど)からオルベスコに変更すると、喘息が悪化する可能性がありますので、安易な変更は避けるべきです。

Q6 私の病気は基礎疾患に当てはまりますか?
Q7 糖尿病でも重症化しやすいですか?
Q8 若くても助からない人がいるのはなぜですか?
Q9 人工呼吸器や人工肺(ECMO)でよくなるのですか?

少し内容が難しくなります。厚生労働省によると、基礎疾患とは、糖尿病・慢性心不全・呼吸器疾患となっており、重症化しやすいとされています。呼吸器疾患とは、気管支喘息・COPD(慢性閉塞性肺疾患)・間質性肺炎・肺癌などの疾患が挙がり、つまり肺に予備力がない方が該当します。一方、若く基礎疾患がなくとも、ウイルスに刺激を受け、過剰な免疫反応が起こり(サイトカインストーム)、肺が障害を受け(ARDSやDAD)、助からない人も出てきます。このような状態になると良かれと思わる薬剤を投与し、肺の炎症がUターンして改善してくるのを待つ形となります。自身の呼吸だけで酸素をまかなえない場合は、酸素投与、人工呼吸器、人工肺(ECMO)を用いることとなります。これらはあくまで補助になりますので、これらにより改善するわけではありません。日本感染症学会に掲載されている全ての論文に目を通していますが、おおむね同様の見解です。

Q10 これまで感染者はいましたか?
Q11 病院に行かない方がいいですか?

当院ではこれまで、新型コロナウイルス感染症は発生していません。ちなみに三重県のホームページに「新型コロナウイルス感染症患者の発生について」と題して全45例が公開されています(2020.4.28時点)。もちろん今後の流行の程度にもよりますが、インフルエンザ流行期のように次々に発熱患者が来るような状況ではありませんので、現時点では感染の危険性は高くないと思います。報道により過度に恐れ、通院が途絶え、治療も中断、基礎疾患が悪化してしまった例がありましたが、本末転倒と思います。新型コロナウイルス感染症の対策の一つとしても、基礎疾患の治療はきっちり受けるべきです。

Q12 先生は怖くないのですか?

私は最も感染リスクが高い一人かもしれません。職業病ですが、悪性疾患や感染症により、遅かれ早かれ死亡することを想定し、日常を送っていますので、怖くありません。通院中の患者さんやスタッフに感染させることの方が怖いです。

Q13 テレビは信じていいんですか?

良い情報だけをつないで良い物語を作ること、悪い情報だけをつないで悪い物語を作ることは容易です。不安をあおるような構成の情報番組は、話半分でいいのではないでしょうか。本当に患者の皆さんや国民のことを考えている人を頼ればいいと思います。感染予防や自粛などの適切な情報には従っていただきたいと思います。厚生労働省や三重県からの情報が当然ながら適切かと思いますのでリンクしました。

Q14 マスクは売ってもらえますか?

できません。

Q15 病院にはマスクを着けていくべきですか?

感染対策として医療従事者と患者が共にマスクを着用することが重要とされています。「そのマスクがないのよ!」という方も、もうすぐ ”アベノマスク” が届くようですので、ありがたく用いましょう。自覚する症状がなくても、来院前には体温を測定し、マスクを着用してお越しください。お互いを守りましょう。

Q16 とても心配です。いつもより咳が多く、息も苦しい気がします。

咳ぜんそく・気管支喘息・COPDの複数の患者さんから問い合わせを頂いています。最初から気のせいと決めつけるのではなく、実際に喘息発作や増悪が起こっていないかどうかを確認します。診察時のさりげない会話・酸素飽和度(SpO2)・聴診・呼気NO検査・呼吸機能検査・レントゲンなど、必要に応じて、客観的に評価します。確かにストレスや不安から喘息発作を来すこともあるのですが、稀です。今のところ、検査を行ってもいつもと変わりなく、精神的にそのように感じていることが多いようです。このように説明して安心して過ごしていただくことも、私たちの仕事なのかもしれません。

Q17 ジムにも行けず、家にいるとついつい食べ物に・・・。どうしたらいいですか?

 糖尿病や脂質異常症など生活習慣病の患者さんから問い合わせを頂いています。どの家庭においても非常時の備えとして、いつもよりやや多めに食べ物を購入していると思われ、これも一因かもしれません。家にいる時間も長くなっていると思います。運動療法についてもなかなか難しい問題ですが、当院ではこれまでスポーツインストラクターを中心に、室内でもできる運動療法を推奨してきました。ストレッチやスクワットなどの運動を少しずつでも継続的に行って下さい。通院中の方には用紙をお渡し説明させていただきます。

Q18 オンライン診療に対応していますか?

対応しておりません。新型コロナウイルス感染症に限った話ではありませんが、呼吸器内科の診療においては、診察時のさりげない会話・酸素飽和度(SpO2)・聴診・呼気NO検査・呼吸機能検査・レントゲンなどによる適切な評価が必須です。呼吸を担う大切な臓器の診療です。通信システムのみによる判断では、誤診や治療の遅れが容易に予測され、むしろリスクが増えると考えます。また患者の皆さんとの関係が希薄になることも好みません。ひと段落した後も、当院では導入するつもりはありません。

Q19 不平不満について。

外出しないことだけが自粛ではないと思います。これ以上のコメントは控えます。

皆で患者に届けよう!

2020年1月29日(水)に『皆で患者に届けよう ぜんそく診療2020』と題して、医師会の先生方やコメディカルの方に講演させていただきました。特に、自己判断での吸入薬の中止が問題になっていますので、ここでも少し触れたいと思います。

生涯の中で、いつ喘息が襲ってくるかはわかりません。20-30代と若く、特に初発の患者さんは、一生付き合っていかなければならない病気であることを、その時点で理解するのは難しいことです。人生を突っ走っている時に喘息を起こしても、当人にとってはちっぽけなことなのかもしれません。年を重ねたり、繰り返すことでようやく、向き合っていかなければならない病気であることを、学んでいくものと思います。

これらのタイミングで適切な治療を届けるのが私たちの仕事であり、治療を中断してしまった患者さんを責める必要はない。何度でも、理解していただけるまで、適切な治療や指導を提供し続けることが、私たちに求められていると思います。

ということで、私たち、先生方、スタッフ、薬局、製薬会社、そして、ご家族…。皆で患者に届けよう!

新年のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。

年始めに、福井県に行ってまいりました。
雪もなく安全な旅路で、東尋坊からの絶景も望めました。

さて、本年の目標は、組織と私たちそれぞれの短所の改善とします。
簡単な目標ではありませんが、より良い診療を提供したい一心です。

その一環として、呼吸器・糖尿病内科にそれぞれ主任事務員を選任しました。
事務員・看護師の増員を見据えた新たな体制を構築したいと思います。

1月6日(月)から診療を開始致します。
それでは、本年も宜しくお願い申し上げます。

今年一番の知らせ

新年1月末に講演*させていただくことが決定しました。私にとっては、今年一番の知らせです。演題は『皆で患者に届けよう ぜんそく診療2020』で、私が最も注力しなければならない仕事の一つと考えています。機会を与えていただいた製薬メーカー・医師会の関係者の皆さまに感謝申し上げます。そして、座長はなんと、私の兄貴分の高木健裕先生です! それでは、よろしくお願いします。

●日時 2010年1月29日(水) 19:20-20:30
●場所 ベイシスカ
●座長 高木 健裕 先生
●演者 大西 真裕
●演題 『皆で患者に届けよう ぜんそく診療2020』
●共催 アストラゼネカ株式会社、津地区医師会、久居地区医師会
●詳細 講演会案内(PDF)

*公演は医療従事者向けです。

ZTV「おしえて先生」に出演

院長・副院長・管理栄養士が、ZTVの医療情報番組「おしえて先生」に出演させていただきます。テーマは「メタボリック症候群」と「花粉症」についてです。内容としては、簡単な病気の解説となっています。一定期間にくり返し放送されるそうですが、3人とも撮影には不慣れで、お恥ずかしい限りです。質問などございましたら、受診の際にお願いします。

医学部3年生の講義

先日、三重大学医学部3年生の講義をしてきました。私からは呼吸器疾患、副院長からは糖尿病内分泌疾患、それぞれ診断学についての内容でした。4年生からは病院実習に入りますので、実際に患者さんに接するようになる前の大事な時期です。診断は治療のため、治療は患者さんのため。患者さんが何を求めているのか大事にしてほしいと強調してきたつもりです。120人以上の若いパワーに押されがち?でしたが、授業後拍手していただけました。少しは届いたのかもしれません。今後も続けていきたいものです。

嬉しい招待状

今日は嬉しい招待状が届きました。送り主は、津西高校2年生の生徒たちです。課題研究の発表会へのご案内でした。すみません、私はすっかり忘れていましたが、夏休みに生徒たちが、それぞれのテーマをもって、当院に検討しに来てくれていたのでした。あれから4ヶ月も検討を重ねた発表、晴れ舞台ですね。学会さながらのポスターセッション形式とのことで、仕上がりがすごく気になります。診療で参加できないので残念ですが、陰ながら応援したいと思います。ガンバレ。