新型コロナウイルス感染症 Q&A

新型コロナウイルス感染症の大流行(第8波)の中、当院は診療・検査医療機関として「発熱外来」を行っています。報道でよく見るように電話も鳴りっぱなしですが、受診をご希望される場合は電話でご予約下さい。問い合わせも多く、その全てにお答えすることができませんので、Q&Aとして、当院の見解や対応について簡単にお伝えします。診療所という立場からは、①感染者、②定期通院中の患者、③スタッフを守ることが重要と考えています。病院に比べると、設備や体力のない状況下ではありますが、誰しもが感染しうる状況であり、診療を断るという選択肢はありません。一方、当院に定期通院中の患者さんは、とても落ち着いて対応されており、私たちにとっても励みになります。それでは、よろしくお願い申し上げます(2022.12.15 更新)。

厚生労働省 新型コロナウイルス感染症について
三重県 新型コロナウイルス感染症について
津保健所 帰国者・接触者相談センター 059-223-5184

Q1 熱があります。どうしたらいいですか?

発熱や気道症状(咳・痰・咽頭痛など)のある方は、慌てて病院に駆け込むのではなく、来院前に必ず電話連絡して下さい。トリアージといい、一般診療と時間をわけて、診察させていただきます。私たちも防護服を着用して対応します。またトリアージのため、予約患者さんに予約時間の変更をお願いすることがあります。誠に申し訳ございませんが、「明日は我が身」ということで、ご協力をお願い申し上げます。

Q2 抗原検査・PCR検査はしてもらえますか?

発熱・気道症状のある方にさせて頂いています。必要性はこちらで判断します。第8波の真っ只中である現在は、風邪の症状があれば、コロナウイルス感染症を疑うべき事態になっていますので、検査することや感染対策装備をして診察することを過剰に思われるかもしれませんが、ご理解下さい。検査自体は公費になりますので、患者負担はありませんが、その他の検査費用や診察費用などはかかります。今後はインフルエンザ抗原検査も併用することが増えると思います。

Q3 咳が続きます。どうしたらいいですか?

咳は、感染症・アレルギー(喘息や咳ぜんそく)・その他肺疾患で起こりうる症状です。鑑別は難しいですが、一般に感染症では熱や痰の症状を伴うことが多く、熱を伴う場合はQ1をご参照下さい。一方、3週間以上など咳の持続期間が長い場合は、アレルギーである可能性が高くなります。ご相談いただければ対応させていただきます。

Q4 アレルギーによる咳なのに、間違えられて困っています。

新型コロナウイルス感染症の流行のため、より難しい問題となりました。現在は冷気や乾燥、今後は花粉による刺激などにより、咳が出やすくなりますので、患者の皆さんの苦悩が思い浮かびます。通院中の方には、できる限り治療を強化して対応したいと思います。

Q5 私の病気は基礎疾患に当てはまりますか?
Q6 糖尿病でも重症化しやすいですか?
Q7 若くても助からない人がいるのはなぜですか?
Q8 人工呼吸器や人工肺(ECMO)でよくなるのですか?

少し内容が難しくなります。厚生労働省によると、基礎疾患とは、糖尿病・慢性心不全・呼吸器疾患となっており、重症化しやすいとされています。呼吸器疾患とは、気管支喘息・COPD(慢性閉塞性肺疾患)・間質性肺炎・肺癌などの疾患が挙がり、つまり肺に予備力がない方が該当します。一方、若く基礎疾患がなくとも、ウイルスに刺激を受け、過剰な免疫反応が起こり(サイトカインストーム)、肺が障害を受け(ARDSやDAD)、助からない人も出てきます。このような状態になると良かれと思わる薬剤を投与し、肺の炎症がUターンして改善してくるのを待つ形となります。自身の呼吸だけで酸素をまかなえない場合は、酸素投与、人工呼吸器、人工肺(ECMO)を用いることとなります。これらはあくまで補助になりますので、これらにより改善するわけではありません。

Q9 これまで感染者はいましたか?
Q10 病院に行かない方がいいですか?

これまで、多くの新型コロナウイルス感染症の患者さんの診療をしてきました。誰しもが感染しうる状況で、個人的にはこういうものは順番に巡ってくるものだと思っています。しかし幸いにも、当院においてはクラスターは発生しておらず、診療数を踏まえると、奇跡的なことなのかもしれません。秋冬シーズンに第8波を迎え、発熱患者も増えていますが、当院では一般診療と時間をわけて対応していますので(時間的トリアージ)、来院すること自体は危険ではありません。

Q11 テレビは信じていいんですか?

未だに情報が混沌としています。良い情報だけをつないで良い物語を作ること、悪い情報だけをつないで悪い物語を作ることは容易です。不安をあおるような構成の情報番組は、話半分でいいのではないでしょうか。本当に患者の皆さんや国民のことを考えている人を頼ればいいと思います。

Q12 診療所にはマスクを着けていくべきですか?

世間で緩和が進むことには賛成です。ただし、診療所では必ずマスクを着用して下さい。感染対策として医療従事者と患者が共にマスクを着用することが重要とされています。また自覚する症状がなくても、来院前には体温を測定してお越しください。また隔離期間を終えていても、症状が遷延する場合など、トリアージの対象とし、防護服を着用して対応することがありますので、ご了承下さい。

Q13 とても心配です。いつもより咳が多く、息も苦しい気がします。

咳ぜんそく・気管支喘息・COPDの複数の患者さんから問い合わせを頂いています。最初から気のせいと決めつけるのではなく、実際に喘息発作や増悪が起こっていないかどうかを確認します。診察時のさりげない会話・酸素飽和度(SpO2)・聴診・呼気NO検査・呼吸機能検査・レントゲンなど、必要に応じて、客観的に評価します。確かにストレスや不安から喘息発作を来すこともあるのですが、稀です。今のところ、検査を行ってもいつもと変わりなく、精神的にそのように感じていることが多いようです。このように説明して安心して過ごしていただくことも、私たちの仕事なのかもしれません。

Q14 ジムにも行けず、家にいるとついつい食べ物に・・・。どうしたらいいですか?

いわゆる自粛太りですね。 糖尿病や脂質異常症など生活習慣病の患者さんから問い合わせを頂いています。家にいる時間も長くなっていると思います。運動療法についてもなかなか難しい問題ですが、当院ではこれまでスポーツインストラクターを中心に、室内でもできる運動療法を推奨してきました。ストレッチやスクワットなどの運動を少しずつでも継続的に行って下さい。

Q15 オンライン診療に対応していますか?

対応しておりません。新型コロナウイルス感染症に限った話ではありませんが、呼吸器内科の診療においては、診察時のさりげない会話・酸素飽和度(SpO2)・聴診・呼気NO検査・呼吸機能検査・レントゲンなどによる適切な評価が必須です。呼吸を担う大切な臓器の診療です。通信システムのみによる判断では、誤診や治療の遅れが容易に予測され、むしろリスクが増えると考えます。また患者の皆さんとの関係が希薄になっていくことも、私は許容できません。よって、ひと段落した後も、当院では導入するつもりはありません。

Q16 不平不満について。

滅多にありませんが、ごく一部の方からクレームを頂くことがありました。本当に報道で見るように朝から晩まで電話が鳴りっぱなしですし、スタッフの疲弊につながりますので、ご遠慮下さい。一方、当院に定期通院中の患者さんは、とても落ち着いて対応されており、労いの言葉もかけて下さいます。外来診療を継続できるのは患者さんがエネルギーを与えてくれるからと私は日頃から思っています。

Q17 いつまで続くのでしょうか、不安です。

私達にもわかりません。何回目の波だろうとも、基本的に心がけることは変わりありませんし、一喜一憂もしません。これまで通りですが、情報に惑わされ、過度に心配する必要もないと思います。マスク着用など最低限のマナーは守り、そしてお互いを守りましょう。60-70点の及第点でいいですので、そのかわり、及第点を確実に取っていく、そんな地味な戦略で今後も挑み続けたいと思います。私たちは患者さんのためにできることを粛々と続けます。