患者を中心に重症喘息診療を考える

2022年7月21日(木)に『患者を中心に重症喘息診療を考える』と題して、東海三県のエキスパートの先生方に講演させていただきました。当院は診療所とはいえ、重症喘息の患者さんが非常に多くなってきました。

重症喘息に取り巻く問題点として、①三重県の呼吸器専門医数が非常に少ないこと、②喫煙・職業・趣味・ペットなど悪化の原因に気付いていないこと、③適切な診断と治療の選択ができていないこと、④患者さん側も治療をさぼってしまうことなどが挙げられます。

良くならない原因を相談しながら、患者さんと一緒に改善していく、そんな治療方針を心がけています。残念ながらそれでも改善が得られない場合、好酸球数などに応じて、切り札となる抗体製剤の使用が必要になることがあります。

各種抗体製剤の使用経験も10例を超えるようになり、東海エリアでも比較的多いそうです。ただし非常に高額な薬剤であり、患者さんや医療経済への負担も考慮しながら本当に必要な方に提供したいと思っています。

今回、静岡県と岐阜県の先生方とお話する機会も頂き、非常に大きな刺激を受けました。昨日は地元のきほく燈籠祭、3年ぶりの開催に向かう勇気や精神を感じました。明日はスタッフとのつらいお別れがあるのですが、患者さんの方を向いて、またみんなで頑張ろうと思います。