睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群とは、名前の通りに、睡眠中に無呼吸を繰り返す病気です。その結果、様々な症状や合併症が引き起こされてしまいます。こちらは、『成人の睡眠時無呼吸症候群 診断と治療のためのガイドライン』に従って診療します。

まず当たり前のことですが、眠っている間に起こっていることですので、患者さんご自身は覚えていません。この点が他の病気とは大きく異なります。起床してからの頭痛や、昼間の眠気など、睡眠中の障害の影響を受けて出てくる症状から、病気の存在を疑わないといけません。その他の方法としては、ご家族から情報を得ることですね。ご家族のいびきや無呼吸に気付いている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

空気の通り道である上気道が狭くなることが原因です。首まわりに脂肪が多いと上気道は狭くなりますので、肥満と深く関係しています。以前、専門施設の見学をさせて頂いた際に、患者さんが「先生、この病気の人って、みんなよく似た体型だね。」と笑いながら話されていたことを思い出します。

診断方法としては、まず携帯型装置を貸し出し、ご自身でセットし、呼吸の状態を評価します (簡易検査)。さらに詳細な検査が必要な場合は、脳波・筋肉の動き・気流などの評価を行いますが (ポリソムノグラフィー:PSG)、こちらは入院 (1泊)での検査になります。当院では施行できませんので、施行可能な施設を紹介させて頂きます。診断に至った場合、経鼻的持続陽圧呼吸療法 (Continuous Positive Airway Pressure:CPAP)の治療を導入します。CPAPとはマスクを介して持続的に空気を送ることで、狭くなっている気道を広げる治療法です。

不安をあおるつもりは全くありませんが、睡眠時無呼吸症候群の患者さんは、高血圧、脳卒中、心筋梗塞などを引き起こす危険性が約3~4倍高くなり、重症例ではより顕著であることが知られています。自覚症状を改善させるだけではなく、CPAP治療には予防的な意味合いもあり、健常人と同等まで死亡率を低下させることが明らかになっています。

特に当院は、糖尿病 (⇒4-A. 糖尿病)や、メタボリック症候群 (⇒4-B. メタボリック症候群)、脂質異常症 (⇒4-D. 脂質異常症)の専門施設でもあり、こちらも肥満と関連しますので、心当たりのある方は、担当医までおっしゃって下さい。